XBT深度補正データの公開方針について

XBT、CTDおよびARGOフロートの観測値を同時に集めて分析した結果により、水温プロファイルに系統的な差異があることがわかってきました。Gouretski and Koltermann (2007)はXBT水温の昇温バイアスと水温測器との関係を明らかにするためにXBTとCTDの統計値を示しています。このバイアスは深度計算、あるいは水温機器の誤差によるものとの指摘があり、この問題を話し合うワークショップも開催されました。科学雑誌を通じて発行、提供された補正評価をまとめた次のようなサイトもあります。
[参考] http://www.nodc.noaa.gov/OC5/XBT_BIAS/xbt_bias.html

また、WOD2009ではXBT観測深度データ(Observed level data)は提出されたデータがそのまま収録されています。このような方針にしているのは、混乱を避けるために「XBTデータのアーカイブと交換は、補正前のデータを用いるべき」ということが国際協定(UNESCO, 1994)により推奨されているためだと思われます。補正されているかが分かるものには、補正前か補正後のフラグを立てて収録(TSK製T-5は一部Kizu et al. 2005を適用)されています。
[参考] http://www.nodc.noaa.gov/OC5/WOD/bt_bias_notes.html

UNESCO (1994), Calculation of New Depth Equations for Expendable Bathythermographs Using a Temperature-Error-Free Methods (Application to Sippican/TSK T-7, T-6 and T-4 XBTs), IOC Technical Series No. 42, 46 pp. (by Hanawa, K., P. Rual, R. Bailey, A. Sy, and M. Szabados)

そのため、JAMSTECデータサイトでは通常深度補正前のデータを公開しますが、深度補正が必要と思われるTSK製T-5プローブで観測されたXBTデータについては、補正データを公開する別のページを用意しました。このページで用いられている深度換算式はメーカーにより提供されたものではありません。したがってメーカーが提供する深度換算式が修正された場合、あるいはより適切と考えられる深度換算式が発表された際に補正データが差し替えられる可能性があります。