地理情報およびデータフォーマットの品質管理ツール
データ検証と品質管理のサービスはLifeWatchポータルhttp://www.lifewatch.be/data-servicesで利用できます。
地理的サービス
このサービスではファイルをアップロードし、地図上にプロットすることができます。このwebサービスを利用するのにGISの知識は必要ありません。このサービスでは、場所を視覚的に確認でき、簡単にポイントを特定し、また、ポイントが調査域あるいは対象域の外にないかや、陸地の上にないかを確認することが出来ます。OBISにとって地理データは重要ですが、経験上、それらのデータは不完全であるか、エラーを含むことが多々あります。サンプリング地点を視覚的に確認することは明らかなエラーを取り除き、データ品質を改善する簡単な方法です。緯度および経度はWGS84の十進形式である必要があります。この形式はOBISスキーマとして必須であり、IPTにデータセットをアップロードするためにも必要です。
OBISデータフォーマット検証サービス
OBISのデータフォーマット検証はOBISスキーマに従った構造のデータに対して利用できます。この検証サービスは以下の項目をチェックします。
- 全ての必須項目が埋まっているか?抜けている項目は何か?
- 座標は正しいフォーマットか (十進法の度表記であるか?度が取り得る最小と最大の値に収まっているか?) ?
- サンプリングポイントが陸または海にあるか?
- 日項目の情報は有効値か (例えば月が1-12の間にあるか) ?
- 分類群名がWoRMSと適合するか
このツールはいくつかを同時に実行します。最初のステップで、ユーザーのデータのヘッダー部分とOBISスキーマで使われている項目名を紐付けます。そして、ユーザーがフォーマット検証を実行すると、以下のチェックが行われます。
- OBISスキーマにおける必須項目のチェック。必須項目が空である場合、それらは個別にリストアップされ、ユーザーはその項目を埋めることが出来ます。それらの項目が空白の場合OBISノードはデータセットを受け入れることが出来ません。
- ユーザーファイルに含まれるすべてのOBISスキーマ任意項目のリストアップ
- いくつかの項目の内容の検証
- 緯度・経度:
- 値が世界空間の中に収まっているか?
- 値が0ではないか?
- 値が海洋環境 (海/海洋) にあるか (=海洋のデータセットという必須条件) ?
- データ関連項目:
- 年-月-日は有効な日付か?
- 開始および終了日付が有効な日付か
- 学名:
- 学名がWoRMSに登録されているか?
- 「はい」の場合
- 分類群が海産であるか、否か
- 分類群が有効か、否か
- 分類階級
WoRMSとの照合のあと、以下の概要を含むレポートが得られます
- 完全に適合した数
- ファジーマッチで適合した数
- 適合しなかった数
- マッチング中に発生したエラーの数
上記の各段階に対して、チェックを通過したレコードの数はレポートに表記されます。ツールはそれらの結果の総合計を算出し、上記の各チェックの結果に基づいて、レコードの品質がOBISに取り込まれるのに十分であるかを表示します。
ユーザのファイルがOBISスキーマに適合していない場合、それらも同様に表示されます。OBISスキーマに紐付けることが出来ない項目はOBISにアップロードされません。
データフォーマットチェックののち、最初にアップロードしたファイルにいくつかの項目が付け加えられ、上記の各ステップのチェックの結果が表記されます。それぞれのチェックは基本的にyes/noであり、ファイルにおいては1 (yes) 、0 (no) に変換されています