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SG-OBIS-Ⅵレポート

2017/08/21

IODE Steering Group for OBIS (SG-OBIS)
Sixth Session
JAMSTEC/Global Oceanographic Data Center (GODAC) ,
Okinawa, Japan
1-3 February 2017

Executive Summary (translated by OBIS Japan)
Full document is available from here

IODE OBIS運営グループ
第6回会合
海洋研究開発機構/国際海洋環境情報センター
沖縄、日本
2017年2月1-3日

報告概要 (OBIS 日本ノード翻訳)
完全な文書はこちらから利用出来ます

 第6回OBIS運営会議 (SG-OBIS) は、2017年2月1-3日、OBIS日本ノードの多大なる協力のもと、その拠点である沖縄県名護市の海洋研究開発機構 (JAMSTEC/GODAC) にて開催された。会議には17カ国、17のOBISノードを代表して31名が参加した。

 SG-OBISは、生物・環境・サンプリング結合方法のために提案されたOBIS-ENV-DATA規格 (https://doi.org/10.3897/BDJ.5.e10989に記載) を歓迎した。しかし、OBIS-ENV-DATA規格の完全かつ適切な実施には、OBIS-ENV-DATAを活用・公開するための基盤や、すべてのOBISノードが当該実施内容に対応できるようにするための文書およびトレーニングを開発するための追加的な資源がIODE-OBISに必要となる。

 OBIS能力開発戦略2017-2021について、現在はOBISノードやOBISトレーナーに重点が置かれているが、異なるターゲットグループのニーズに応じて今後のトレーニングコースを変化させていくことが提案され、歓迎された。 IOCのOceanTeacher Global Academy (OTGA) と、その地域トレーニングセンターのサポートのもと、少なくとも7回のOBISトレーニングコースが2017年に開催される予定である。トレーニング教材の全ては、OceanTeacher eラーニングプラットフォームを通じて無料で入手可能である。生物多様性条約/COP13の決議 (2016年 12 月12日決議) は重要である。その決議では、生態学的および生物学的に重要な海域 (EBSA) リポジトリとOBISとをリンクし、EBSAの今後の抽出を支援するためのトレーニング機会の開発のために、OBISとのパートナーシップを構築するよう、生物多様性条約事務局に求めている。

 OBISの成功はOBISノードの活躍に依存している。今回決定したウェブページは、 (データ提供者からOBISノードへの) データ貢献や、OBIS事業に対する各ノードの技術的開発成果や資金的貢献でも特徴付けられる。しかし、一部のOBISノードはアクティブな活動を行ってきていない。SG-OBISは、問題解決策を見つけ、それらノードを支援するプロセスとしてOBISノードの健全性状態確認および移行戦略を採択した。加えて、アジア地域のOBISノードらは、領域的なネットワークの構築によりアジア地域のOBISノードを強化するとの戦略を構築した。

 重要な技術開発が次の会期間に実施される。そこでは、まったく新しいOBISインフラストラクチャとテクノロジスタック (OBIS2.0) が開発される。これにより、 (i) OBISノードからのリアルタイムデータ統合実現、 (ii) システム高機能化、 (iii) 生物出現記録を超えるデータタイプ (OBIS-ENV-DATA) のサポート、 (iv) 研究およびオンラインアプリケーションのためのリアルタイム解析機能の改善、 (v) データ公開制限の制御、および (vi) データの出所とトレーサビリティの改善、が可能となる。OBIS2.0の再設計では、OBISネットワークの技術パートナーからの積極的な貢献が求められる。

 強力なOBISシステムこそが研究や開発を促進するために必要であり、そういった場では生物多様性の状態や傾向、保全状態、および他のCBD (具体的には愛知ターゲット) 、GOOS、GEO BON/MBON、IPBES、SDG14などの国際的取り組みで求められている基準値を報告するような成果物の作成においてOBISのデータサービスが用いられている。

 OBISは、今のところ、OBISネットワークメンバーからの積極的な関与と投資を頼りにすることができる。しかし、長期的な安定性を確保するための計画的な資金調達を伴う、よりよいバランスでのプロジェクト型の資金調達は必要である。そしてそれは、OBISを新鮮な方向に稼働し続けることができるという恩恵をもたらす。

原典:IODE Steering Group for OBIS (SG-OBIS) , Sixth Session, 1-3 February 2017 Reports of Meetings of Experts and Equivalent Bodies, UNESCO 2017 (English) , UNESCO, 27 pp. 3 annexes.

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