資料-1

深海調査研究平成16年度公募船舶等について


 
独立行政法人海洋研究開発機構


 平成16年度公募対象船舶並びにその他同設備の変更点について、 ご確認とご説明をさせていただきます。


1.平成16年度公募対象船舶、調査機器等
(1) 潜水調査船「しんかい6500」
平成16年度から「しんかい6500」の主電池は、酸化銀亜鉛電池からリチウムイオン電池に換装される。それに伴い、今まで15回潜航毎に実施する必要があった「電池整備」の必要性が無くなったことから、一行動の潜航回数の設定が自由になる。
(2) 無人探査機「かいこう」と深海調査研究船「かいれい」
「かいこう」は、本年5月29日の潜航中、ビークルが行方不明になった。そのため平成16年度は、「かいこう」装備のサイドスキャンソーナーとサブボトムプロファイラーを公募対象とする。なお、深海調査研究船「かいれい」の単独航海は、従来通り。
(3) 支援母船「なつしま」と無人探査機「ハイパードルフィン」もしくは、深海調査曳航システム4000m級「ディープ・トウ」
両調査機器は、「なつしま」に同時搭載が出来ない。
(4) シングルチャンネルサイスミックプロファイラー(SCS)
同機器は平成15年度から公募対象機器となった。公募対象船舶または支援母船全てに搭載可能だが、各船での構成が若干異なるので、それぞれの制限とともに以下にまとめる。
<1>  主要機器:コンプレッサーユニット(20feetコンテナ)、エアガン、ストリーマーケーブル、制御装置、記録装置等一式
<2> 各船での搭載に係わる制限等
・「なつしま」: コンプレッサーユニット搭載場所の問題から、無人探査機「ハイパードルフィン」または深海調査曳航システム4000m級「ディープ・トウ」との同時搭載は行えない。
・「よこすか」: 船橋甲板のコンテナスペースにコンプレッサーユニットを搭載する。他にコンテナの搭載が必要な場合は調整が必要。
・「かいれい」: コンプレッサーは装備品を使用出来ることから、それ以外の機器の搭載だけで実施可能。


2.海域について
 沖縄トラフ伊是名海穴は、浮き魚礁が設置されたため1989年の「しんかい2000」での潜航を最後に潜航できない状態が続いていた。しかし、今年度の「ハイパードルフィン」訓練潜航において、同海域の浮き魚礁調査を行ったところ、比較的安全で調査潜航が可能な場所が特定できた。
 そこで、平成16年度の一般公募からは、同海域における無人探査機による潜航プロポーザルを受け付けることとする。ただし、潜航可能な海域は限られているので、予め事務局に確認が必要。


3. その他の問題点、お願い
 上記以外の機器の使用を希望する研究者は、プロポーザル申請時にその旨を申請用紙に明記すること。なお、当該機器による観測調査の実施に観測技術員が必要であるとJAMSTECが判断した場合、その経費の負担を研究者に請求する場合もある。
 また、潜水船、無人探査機以外の「ディープ・トウ」、「SCS」、「ピストンコア」、「ドレッジ」等は、通年での保険付保並びに消耗品の予算化が出来ていないことから、同じくその経費の負担を請求する場合もある。