平成13年度海洋地球研究船「みらい」研究航海概要

1.航海番号  MR01-K03

2.  高緯度海域における物質循環研究

3.観測研究の目的

北西部北太平洋海域は、地球環境問題特に二酸化炭素等の温室効果気体をはじめとする全地球規模の物質循環を解明するうえで、極めて重要な役割を果たしていることが指摘されてきた海域の一つである。また、オホーツク海周辺海域では太平洋中層水が形成され、この中層水が二酸化炭素の運び屋としてまた貯蔵庫として大きな役割を果たしているらしい。しかしながら、北西部北大平洋及びそれに隣接する海域では、今までは系統だった観測はなされていない。本研究では、これらの海域で生物地球化学的な観測研究を行うことにより、同海域における炭素及びそれに関連した物質の挙動を明らかにし、高緯度海域が地球環境に与える影響を定量的に見積もることを目指している。今まで、初冬、春、冬と季節を変えて、観測を行ってきた。今回は北西部北大平洋における春のブルーム終了後から夏にかけての生物地球化学的な変化を観測する。

4.観測の概要

 主に以下に示す生物地球化学的な観測を中心に観測を行う。

 (1)海水試料の採取・分析(炭酸系、放射性核種、微量元素等)、(2)海底設置型セジメントトラップ係留系の回収、再設置、(3)漂流型セジメントトラップ実験、(4)ピストンコアラー、マルチプルコアラーによる採泥、(5)表層連続観測(温、塩分、クロロフィル濃度、二酸化炭素濃度、全炭酸濃度、栄養塩濃度)、(6)XBT、XCTD観測

5.主たる調査海域

 北西部北大平洋及びオホーツク海

6.寄港地予定

 関根浜→関根浜

7.日  程

平成13年6月6日〜7月19日(44日間)

8.調査主任予定  

 日下部 正志

9.本航海計画の問合せ先

横須賀市夏島町2-15
海洋科学技術センター研究業務部
日下部 正志    E-mail:kusakabem�@jamstec.go.jp
TEL:0468-67-5505 FAX:0468-65-3202