平成13年度海洋地球研究船「みらい」研究航海概要

1.航海番号  MR01-K04

2.  北極・亜寒帯海域の観測研究

3.観測研究の目的

 近年、亜寒帯および北極海域は、全球規模の気候変動と密接に関連した顕著な変動が現れる海域であることが理解されつつある。しかし特に社会生活と密接に関連する10年から100年の時間スケールをもつ変動の実態については、当該海域の気象・海象条件の厳しさが障害となって、その把握・解明が遅れている。そこで、北極海域に関連しては、ベーリング・チュクチ海から北極海へ流入する海水の年々変化を把握する事を主目的とすると同時に、亜寒帯海域では、平成10年度に「みらい」で実施したWOCE-P1再観測結果で確認されている底層および亜表層での水温変化の南限の把握と、西経140度北緯30度以北での全層にわたる長期水塊構造の変化の検出を目的とする。

4.観測の概要

 亜寒帯海域では、WOCE-P17の北緯30度からアラスカ沿岸の測点で、CTD、LADCP海洋レーザーを主力とする観測を行う。同時に表層から海底までの25層ないし36層の採水を実施し、塩分、溶存酸素、栄養塩、フロン、全炭酸、炭素同位体等の分析を行う。北極海域については、海氷の季節的な分布から生じる制限があるために、チュクチ海南部およびベーリング海の10数点で、CTD、LADCP観測、採水による塩分、溶存酸素、栄養等の分析、必要に応じて海底コア採取を実施する。なお、関根浜から北緯30度、西経135度までの大圏コース上では測器の放流等長時間の停船を伴わないような観測が実施可能である。

5.主たる調査海域

 東部北太平洋亜寒帯域・チュクチ海南部、ベーリング海

6.寄港地予定

 関根浜→米国アラスカ州スワード→関根浜

7.日  程

 平成13年7月26日〜9月11日(48日間)

8.調査主任予定  

 深澤 理郎

9.本航海計画の問合せ先

 横須賀市夏島町2-15
 海洋科学技術センター海洋観測研究部
 E-mail:fksw@jamstec.go.jp
TEL: 0468-67-3431 FAX:0468-65-3202

※ただし、深澤は200079日〜81日まで「みらい」乗船中につき、この間のお問い合わせは、fksw@mirai.jamstec.go.jpまでお願いします。