平成14年度海洋地球研究船「みらい」研究航海概要

1.航海番号 MR02-K03

2.航海名 北太平洋亜熱帯・亜寒帯循環系の変動に関する観測研究

3.観測研究の目的
 西部北太平洋の亜熱帯・亜寒帯循環の境界となる海域では、黒潮続流が亜熱帯循環の明瞭な北限となっている。この黒潮続流は頻繁に冷水、あるいは暖水渦を放出し、両循環間での熱、真水さらには物質交換の主役を担っていると考えられている。一方、両循環の表層・亜表層では十年からそれ以上の時間スケールを持つ海洋変動が知られいているが、これまでのところ、黒潮続流の変動との関連についてはほとんど解明されていない。
 本観測研究では、黒潮続流の変動の物理機構と、その熱・物質輸送に果たす役割を明らかにし、両循環での十年からそれ以上の変動との関連について理解することを目的とする。さらにその結果 を通じ、全海洋での熱・物質津輸送の理解に資することも目的のひとつである。

4.観測の概要
 本州東方の海域において海洋物理観測を行う。南北或いは東西の測線を設けCTD/LADCPを用いた断面 観測を行う。計測は海面から海底直上まで行い、小型ロゼッタ採水器を用いた採水観測(塩分・溶存酸素)を併せて行う。また、流速計等の設置作業を併せて行う予定である。

5.主たる調査海域
 本州東方海域(東経145度から155度、北緯30度から40度)

6.寄港地予定
 関根浜 → 関根浜

7.日  程

平成14年5月26日〜平成14年6月21日(27日間)

8.調査主任予定
 深澤理郎

9.本航海計画の問合せ先
横須賀市夏島町2-15
独立行政法人海洋研究開発機構 海洋観測研究部
 吉川泰司 E-mail:yoshika@mirai.jamstec.go.jp(みらい乗船中)
TEL: 0468-67-3880 FAX:0468-65-3202

10.備考
 航路は、関根浜から調査海域の北端(南端)に向かう。調査海域の測点は北(南)から順に消化され、最後の点と、再び関根浜を結ぶものとなる予定である。