「みらい」を利用して取得されるデータ/サンプル
及び成果の取扱い方針(暫定)
別紙10
平成10年1月、平成17年6月(改訂)
独立行政法人海洋研究開発機構

1. データ/サンプルの公開の原則
「みらい」を利用して得られる成果は、国民に還元されることが肝要であり、データ/サンプルも公共の物として可能な限り速やかに公開することを原則とする。ただし各航海に乗船し、データ及びサンプルの取得を行った研究者は、当該航海における関連のデータ及びサンプルを優先的に使用することが出来る。得られたデータ及びサンプルは、原則として海洋研究開発機構(以下「JAMSTEC」という。)に帰属する。

2. 参加利用研究者およびJAMSTECの義務
「みらい」を利用して取得されたデータはJAMSTECに提出するまでは、参加利用研究者(必要に応じ観測技術員が補佐し)が管理する。データ及びサンプルの取得を行った研究者および共同利用研究者(以下「参加利用研究者」という。)は、それぞれの観測研究分野で必要な分析、品質管理、解析をおこなうために定められた期間(別表1)以内にデータ/サンプルをJAMSTECに届け出ることを原則とする。ただし、社会的に速報性が求められるデータに関しては、利用条件を付けるなどして迅速に公表する。JAMSTECは、これらの届け出られたデータ/サンプルを適切に管理し、散逸を防ぐ義務を有し、データ/サンプルを適切な手段で一般に公開する。

3. 成果の取扱い
「みらい」を利用して観測に参加した研究者は、取得されたデータ/サンプルを用いた研究の成果を、首席研究者の了解を得るとともに、JAMSTECの「みらい」を利用した旨を明示した上で学会、学術雑誌等に公表する。その後、別添1の研究成果等の公表届の様式を用い、これに公表物(論文の別刷りや講演要旨等)を添付の上JAMSTECに提出する。
なお、報道機関等への公表については、首席研究者の了解を得るとともに、JAMSTEC海洋工学センター研究支援部研究調整グループにも事前に連絡するものとする。

4. データ/サンプル取扱いの流れ
(1) 航海情報データの取扱い
乗船研究責任者は、別に定めるフォーマットに基づき、航海情報データ、観測データ、インベントリー情報(データ所在情報等)をまとめ、クルーズレポートに添付して、JAMSTECに提出する。
(2) データの取扱い
a. 「みらい」を利用して取得されたデータはJAMSTECに提出するまでは、 参加利用研究者(必要に応じ観測技術員が補佐し)が管理する。
b. 参加利用研究者は別表1『「みらい」を利用して取得されるデータ/サンプルの種類と公開留保期限についての指針』に掲げる公開留保期限内にデータをJAMSTECに提出する。JAMSTECは、公開留保期限内に公開できるように、必要に応じて参加利用研究者と共同でデータの品質管理を行う。
c. データの詳細な公開方法は、JAMSTEC内におかれている情報業務委員会において、今後検討する。
(3) サンプルの取扱い
a. 「みらい」を利用して取得されたサンプルは、JAMSTECに提出するまでは、参加利用研究者(必要に応じ観測技術員が補佐し)が管理する。
b. 参加利用研究者は、公開留保期限内にサンプルをJAMSTECに提出する。ただし、当面の間、サンプルリスト及び、その付随情報(所在、分配先、残量等)のみJAMSTECに提出し、サンプル自体は、下記の通りとする。
・むつ研究所試料分析棟で保管可能なものは、同施設にて保管・管理する。
・同上で保管出来ないものは、各研究者が保管・管理する。
c. JAMSTECは、サンプル受取り時に研究者と相談し、サンプルの最適保管状態を決定し、保管・管理する。また、サンプルの採取及び保管状況等の付随情報は、データベースに登録し管理する。
d. 研究・分析方法等により全てのサンプルが使用された場合は、その分析データのみ管理する。

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