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          | 1.航海番号 |   
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          | 2.主要課題名
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                | 熱帯域における大気海洋観測研究 トライトンブイの運用
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          | 3.観測研究の目的
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                | 球環境変動のうち、人為起源でない気候変動現象として地球規模スケールで最も大きな影響を与えている現象が、熱帯太平洋で発生するエルニーニョ現象である。このエルニーニョ現象が発生すると、全球規模で異常気象となる。これらの異常気象による社会経済的なインパクトは大きく、97年から98年に発生したエルニーニョ現象によって、米国では2〜3兆円程度の社会経済インパクトがあったと報告されている。このエルニーニョ現象は、東太平洋での海面水温の異常な上昇を指すが、この現象に内在するプロセスは、全赤道太平洋規模の現象と、西太平洋などでのリージョナルスケールの現象が関連して発生していると考えられている。この西太平洋赤道域には、全海洋で最も海面水温が高い「暖水プール」が存在し、太陽から海洋が受けた熱を大気や海洋の運動によって全球に再配分している気候変動を研究する上でも重要な海域でもある。しかしながら、エルニーニョの発生状況には様々な時間スケールの現象が関わり、エルニーニョ毎に観測されるプロセスに違いがあるなど、これまでの観測研究の努力にも関わらず、エルニーニョに関わる西太平洋の様々な現象についての理解は十分ではない。 本課題では、太平洋で起こるエルニーニョなどの人為起源でない海洋起源の気候変動現象のより正確な理解をめざし、西太平洋のトライトンブイ(および小型トライトンブイ)の係留を引き続き実施し、観測研究においてはブイデータを中心として数値モデル等も併用し、下層大気および上層海洋の長期観測データを利用して、
 ・エルニーニョなどの熱帯太平洋およびインド洋で発生する気候変動現象を構成するプロセスの役割を解析し、
 ・日変動スケールから温暖化の時間スケールまでのマルチスケール相互作用が、エルニーニョ現象において果たす役割を解析し、
 ・これらの気候モードを予測するために必要な不確実な海洋物理プロセスの役割を調べる等
 の研究を行う。
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          | 4.観測の概要
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                | トライトンブイやADCP中層係留系による係留観測を軸とした海洋及び大気の物理観測を行う。トライトンブイについては西部熱帯太平洋域において9点で設置・回収を行う。また,係留展開点及びその測線を補間するようにCTD(水温・塩分)及びXCTD観測を実施する。 
 表1 設置および回収予定のトライトンブイ
 
 
                    
                      | 測点番号  | 公称位置  | 予定水深[m] | ブイタイプ  | 備考  |  
                      | 1 | 8N156E | 4843 | トライトン  | CTD、ADCP、XCTD、気象観測  |  
                      | 2 | 5N156E | 3605 | トライトン  | CTD、ADCP、XCTD、気象観測  |  
                      | 3 | 2N156E | 2573 | トライトン  | CTD、ADCP、XCTD、気象観測  |  
                      | 4 | EQ156E | 1956 | トライトン  | CTD、ADCP、XCTD、気象観測  |  
                      | 5 | 2S156E | 1751 | トライトン  | CTD、ADCP、XCTD、気象観測  |  
                      | 6 | 5S156E | 1523 | トライトン  | CTD、ADCP、XCTD、気象観測  |  
                      | 7 | 5N147E | 4297 | トライトン  | CTD、ADCP、XCTD、気象観測  |  
                      | 8 | 2N147E | 4493 | トライトン  | CTD、ADCP、XCTD、気象観測  |  
                      | 9 | EQ147E | 4472 | トライトン  | CTD、ADCP、XCTD、気象観測  |  
 表2 設置及び回収予定の中層ADCPブイ
 
 
  
    | 公称位置  | 予定水深  | 係留系  | センサー  | 備考  |  
    | 0-147E | 4485 | 中層型  | ADCPのみ  |   |  
    | 0-156E | 1956 | 中層型  | ADCPのみ  |   |  |  |   
          | 5.調査海域
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                | 東経156度・北緯8度、東経156度・南緯5度、東経147度・赤道、東経147度・北緯5度(トライトンブイ設置点:東経156度・北緯8度,北緯5度,北緯2度,赤道,南緯2度,南緯5度,東経147度・北緯5度,北緯2度,赤道。ADCP中層係留系設置点:東経156度・赤道,東経147度・赤道)を囲む海域 |  |   
          | 6.日 程
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          | 7.寄港地
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          | 8.主要課題提案者
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                | 海洋研究開発機構地球環境観測研究センター気候変動観測研究プログラム 安藤 健太郎
 海洋研究開発機構海洋工学センター応用技術部長期観測技術グループ
 石原 靖久
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          | 9.本航海計画の問い合わせ
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                | 〒237-0061 横須賀市夏島町2-15 地球環境観測研究センター気候変動観測研究プログラム
 安藤 健太郎
 E-mail:
   TEL:046-867-9462
 FAX:046-867-9835
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    | 10.備考
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          | 本航海に相乗り公募課題としては、通常の観測船からの調査・研究に加え、表層ブイ(トライトンブイ)に計測機器を取り付ける形の研究公募も可能です。ペイロードや搭載可能性などは主要課題提案者までお問い合わせ下さい。 |  |   
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