平成19年度海洋地球研究船「みらい」主要課題概要


1.航海番号
MR07-04

2.主要課題名
海洋大循環による熱・物質輸送とその変動に係る観測研究
海洋の化学環境変化の把握に係る観測研究

3.観測研究の目的
   地球規模の気候変動に海洋が大きく関与していることは周知の通りだが、直接的に気候に関わる熱・物質輸送量とその時間的な変動については、実証的な定量化までに至っていない。そのため、地球温暖化の全球的な実態が不明であり、特に熱、物質の移動について気候変動モデルの実証データを取得する必要がある。本研究航海では、大洋スケールでの貯熱量、溶存物質量とその輸送、特に溶存二酸化炭素に関わる成分とその輸送に関して、1990年代以来の変化を定量化することを目的とする。
    尚、本研究観測は、「気候変動に関する日米ハイレベル協議」並びに「日米科学技術協力」において研究テーマとして採択されており、また、国際プロジェクトとしてはCLIVAR/CARBONの枠組で実施している。

4.観測の概要
・CTD/O2/LADCPによる海面から海底までの水温・塩分・溶存酸素・流速の測定
・RMSによる採水観測(塩分、溶存酸素、栄養塩、炭酸系等)
・表層流速、海底地形、海上気象等の航路沿いの連続観測

5.調査海域
北太平洋海域、北緯47度の測線(P01)

6.日 程
平成19年7月中旬〜平成19年8月下旬(43日間)

7.寄港地予定
出港地:
関根浜
寄港地: ダッチハーバー

8.主要課題提案者
渡邉修一(専門:化学海洋学)
金子郁雄(専門:海洋物理学)

9.本航海計画の問い合わせ先
〒237-0061 横須賀市夏島町2-15 独立行政法人海洋研究開発機構
地球環境観測研究センター 海洋大循環観測研究プログラム
渡邉 修一   E-Mail:swata@jamstec.go.jp
TEL:0175-45-1033 FAX: 0175-45-1079

河野 健  E-mail:kawanot@jamstec.go.jp
TEL:046-867-9471 FAX: 046-867-9455

10.備考
本航海ではWHP観測が実施される。それゆえにJAMSTEC研究員、MWJおよびGODI技術者が多数乗船する。よってHydrography及び上述のunderway観測項目以外にシップタイム及び人的資源を必要とする観測研究を実施することは極めて困難である。また、Hydrographyにかかわる共同利用参加については、乗船、非乗船にかかわらず、上述の観測項目いずれかのPIとしての参加をお願いする。なお、全ての観測項目データについて、全航海終了後2年を最長限度として品質管理を終え、CCHDO及びJAMSTECを通じて公開し、その自由な利用を目指す。

<< BACK