平成19年度海洋地球研究船「みらい」主要課題概要


1.航海番号
MR08-01

2.主要課題名
熱帯域における大気・海洋観測研究

3.観測研究の目的
   日本を含むアジア地域において社会的・経済的影響の大きなアジア・モンスーン変動やエル・ニーニョ現象の解明に向けた基礎的研究を目的として,東インド洋から西部熱帯太平洋の暖水プール域にて海洋・大気変動の観測を実施する。トライトンブイを始めとする係留観測を中心とし,水温・塩分や海流の季節内変動、季節変動、経年変動等について調べる。これにより大気海洋相互作用にとって重要な混合層のメカニズムや、長期の気候変動に重要となる両半球からの水塊の水温躍層内での交換・混合過程等の解明を目指す。

4.観測の概要
    トライトンブイやADCP中層係留系による係留観測を軸とした海洋及び大気の物理観測を行う。トライトンブイについては東インド洋および西部熱帯太平洋域において8地点で設置・回収を行う。なお、本航海で設置・回収するトライトンブイについては、開発中の小型トライトンブイに置き換わる可能性がある。さらに,係留展開点及びその測線を補間するようにCTD(水温・塩分)及びXCTD観測を実施する。CTD観測の測定水深は水深1000mまでとする。

5.調査海域
西部熱帯太平洋域:
北緯19度・東経138度〜赤道・東経138度〜北緯2度・東経126度〜北緯19度・東経126度
トライトンブイ設置点:
北緯5度,北緯8度・東経137度,北緯2度,赤道・東経138度,
北緯8度,北緯2度・東経130度。

東インド洋域:
北緯5度・東経90度〜南緯5度・東経95度〜南緯5度・東経90度
トライトンブイ(または小型トライトンブイ)設置点:
南緯1.5度・東経90度,南緯5度・東経95度。
ADCP中層係留系設置点:赤道・東経90度

6.日 程
平成19年1月5日〜3月9日(65日間)

7.寄港地予定
出港地:
オークランド
寄港地: パラオ、シンガポール
帰港地: 関根浜

8.主要課題提案者
水野 恵介 (専門 海洋物理学、海洋水産学)
黒田 芳史 (専門 海洋物理学)

9.本航海計画の問い合わせ先
〒237-0061 横須賀市夏島町2-15
(独)海洋研究開発機構
地球環境観測研究センター
長谷 英昭   E-mail:haseh@jamstec.go.jp
TEL:046-867-9462   FAX: 046-867-9835

10.備考
 オークランドからパラオまでのレグ1において、主要課題としての観測は計画していない。
<主要課題のシップタイム>
作業件名
作業内容
深度
回数
(測点数)
測点
(緯度・経度)
備考
(実施時間帯, 船速等)
必要シップタイム
(時間)
トライトンブイ&小型トライトンブイの展開
トライトンブイまたは小型トライトンブイの設置・回収
16回

8点
8N-137E
5N-137E
2N-138E
Eq-138E
8N-130E
2N-130E
1.5S-90E
5S-95E

昼間・定点
(次点移動時間,CTD観測含)

16日間
ADCP中層係留系展開
ADCP中層係留系の設置・回収
2回

1点
Eq-90E

昼間・定点
2日間
海洋・大気観測
CTD・XCTD・船舶搭載ADCP観測・一般海上気象観測等
おおよそ60点

西太平洋CTD測点
係留ブイ測点+ 8N-130Eから18.5N-130Eを経由し18.5N-122.5Eまでの測線上

インド洋CTD測点 5N-90Eから5S-90Eを経由し5S-95Eまでで 緯度経度1度毎

・CTDは水深2000mまで(1キャスト2時間)。
・測線移動距離898.9nm (移動時間62時間)。
6日間
 
合計
24日

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