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SG-OBIS-Ⅹ レポート

2022/06/07

第10回IODE Steering Group for OBIS (SG-OBIS-10)の概要【オンライン】
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第10回IODE Steering Group for OBIS (SG-OBIS-10)が2022年5月17-20日に26ノード・23カ国から44名が参加して開催されました。会議はオンラインで行われました。
昨年(2021年5月)以来、OBISは409の新たなデータセットから2,155万件の生物出現記録、1,700万件の新たな観測値、そして、4,900件の新たな海洋生物種の情報を公開しました。今やOBISは、合計して1億件の出現記録、1億8,000万件の観測値、4,471件のデータセット、そして、160,000種の情報を持っています。この指数関数的な成長の大部分は、DNA由来データを取り扱うことができるOBISの新たな能力に起因しており、DNA由来データは1,460万件を占めます。

OBIS事務局は3名から5名に成長し、今や以下の専門的な能力があります:(i)様々なOBISタスクチームをサポートすること、(ii)より多くのトレーニング素材を開発すること、(iii)2つのeNDAプロジェクト(太平洋島嶼国における海洋移入種のモニタリングプロジェクト・生物多様性と気候変動に対する脆弱性モニタリングのためのUNESCO海の世界自然遺産サイトプロジェクト)に関して現場で積極的に科学的な能力開発をサポートすること、そして(iv)生物学的海洋観測システムの状態をモニタリングするためのヘルプデスクとポータルサイトを提供する事によってGOOSをサポートすること。これらは、外部資金によって支えられている部分もあり、外部資金はDNAシークエンスに基づく種の出現情報を管理するためのバイオインフォマティクスパイプラインといった全球データシステムのさらなる技術的な発展に必要な資源を提供しています。

この会合では2022年のワークプランを採択しました。多くの事項がありますが、OBISは、国連海洋科学の10年のプロジェクト提案書を提出することが決まりました。それには、新たに発足したOBIS Historical Data Projectチームを介して考古学的および古生物学的情報源からの歴史的データも加味される予定です。GBIFは現在新しいデータモデルを探索しています。OBISの新しいGrand Unified Data Model Projectチームが発足しました。このチームは、この新しいデータモデルよってOBIS関連のデータを如何に上手に表現できるかについての方向性や方針を提供し、また、この新しいデータモデルの方向性に対してOBISが準備するための機会を提供します。

この会合は、GBIFにおいて海洋ネットワークとして認識されること、また、すべての海洋生物多様性データがGBIFとOBISの両方で公開されることが重要であることを強調されました。データ公開が一回で済むようなワークフローについて合意されました。このワークフローはGBIFとOBISの双方の海洋データがよりよく同期される事につながります。

この会合ではIODE自体の深刻な予算削減に懸念が示されました。予算削減はOBISの活動実施能力へ影響を与えており加盟国と資金援助者にOBISへの財政的な支援の提供を要請します。

第11回IODE Steering Group for OBIS (SG-OBIS-11)はハイブリットイベントとして2023年5月16-19日に開催される予定です。

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