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【トピックス】日本周辺海域に分布する大型底生有孔虫(ホシズナなど)のデータセットが公開されました

2023/05/29

沖縄のお土産として有名なホシズナ(星砂)は有孔虫という殻をもつ単細胞真核生物の一種で、サンゴ礁の海藻や礫に付着して生息しています。ホシズナ以外にもさまざまな種類の肉眼で見えるほどの大きい底生の有孔虫(大型底生有孔虫)が熱帯~亜熱帯の浅海域に生息しています。有孔虫については日本では古くから主に古生物学分野で研究が行われており、多くの知見が蓄積されていました。しかし、これまでその出現状況がデジタルデータとしてとりまとめられたことはありませんでした。琉球大学理学部の藤田和彦教授は、GODACの協力のもと、1920年代から2000年代にかけて主に日本人研究者によって日本列島周辺で行われた研究に基づく書籍や科学論文などから大型底生有孔虫の出現記録を生成し、データセットとして公開しました。書籍や論文などに図版が掲載されている場合、最新の知見に基づく再同定も行っています。藤田教授らは今後も地理的範囲を広げて大型底生有孔虫の出現記録について更新していく予定です。

お土産として有名なホシズナ(星砂)のクローズアップ画像(琉球大学 藤田教授提供)

リンク

[BISMaLデータセット:Large benthic foraminifers around Japanese Islands]
藤田和彦, 角村梓, 東修子, 岸本あずさ, 松田尚子, 普照郁奈 (2023年より継続中) 日本周辺海域における大型底生有孔虫の地理的分布データセット.
https://www.godac.jamstec.go.jp/bismal/j/dataset/Univ_Ryukyus_foram.

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