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SG-OBIS-11 レポート

2023/06/05

IODE OBIS運営グループ第11回会合(オンライン)の概要
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IODE OBIS運営グループ第11回会合が2023年5月23-26日にオンラインで開催されました。会合では22の国から45名が参加し、24のOBISノード、OBIS事務局、GIBF事務局が参加し、下記の主要な決定がありました:

前回2022年5月の会合以降、OBISノードは880万件の生物出現記録、360件のデータセット、1,700万件の観測値、そして、これまで報告されてこなかった23,000海洋生物種の情報を公開しました。これらにより、OBIS全体では1億800万件の出現記録、1億910万件の観測値、4,779件のデータセット、そして180,000海洋生物種に増加しました。

IODE委員会は、OBISをプロジェクトから不可欠な要素であるIODEプログラムへと移行させました。IODEによって新しい手続ルールが採択され、そのルールはOBISの運営体制にも取り入れられる予定です。プログラムとして、OBISは中心的UNESCO/IOC Regular Programmeとしての資金とスタッフサポートを受け、これにより、OBISの永続的な運営を確保すると共に、パートナーにとって確実に魅力的であり続けます。

IOCがUNESCOからの資金の大幅な増加を見込む可能性を考慮し、OBIS運営グループは、次期IOC総会において、より安定した資金とOBISデータマネージャーのポジションを提言するようIOC加盟国に要請しました。

5つの新たなIntersessional Working Groups(IWGs)が設立され、以下の分野を取り扱うことになりました:
(i) IWG-OBIS-Data Policy:IOC総会で採択される新しいIOCデータポリシーの付属書として追加され得るOBISのデータおよびメタデータの共有に関するガイドラインを作成する
(ii) IWG-OBIS-Comms:OBISの認知度を高め資金調達機会を増加させるためのコミュニケーションとアウトリーチ計画を作成する
(iii) IWG-OBIS-DNA:DNAに由来するデータの共有に焦点を当てる
(iv) IWG-OBIS-Structure:IODE規則および手続に準拠したOBISの新しい管理体制を作成する
(v) IWG-OBIS-Products:指標およびインフォメーションプロダクトの開発のための共同的・学際的プラットフォームを開発する
「国連海洋科学の10年」と歴史的データに対するプロジェクトチームは成功裏に役割を終え、Strategic Advisory task teamは解散することとなりました。様々なOBISタスクチームの役割はIWG-OBIS-Structureで検討されます。

OBIS運営グループは地域的な実施に焦点を当てた新たな5年の能力開発戦略(2023-2027)を採択しました。

OBIS運営グループは、持続的な開発のための「国連海洋科学の10年」のプロジェクトとしてのOBIS2030提案の承認を歓迎しました。GOOS、MBON、そしてGIBFとの連携が強化され、新たにLifeWatch ERICとの連携が確立することとなりました。

Anton Van De PutteのOBIS Co-Chairとしての任期終了に感謝が示され、Katherine Tattersallが新しいOBIS Co-Chairに選出されました。

第11回OBIS運営グループは、OBISデータの著しい成長、プロジェクトからIODEのプログラムへの移行、新しいワーキンググループの設立、新しい能力開発戦略の採択、そして、重要な連携などを示すものでした。OBISコミュニティが目指すのは、データ共有の強化、認知度向上そして資金調達機会の強化であり、「国連海洋科学の10年」の目標への貢献を目指しています。
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